株式会社One Bright KOBE(住所:兵庫県神戸市、代表取締役社長 渋谷 順 以下、当社)は、日本初・270度海に囲まれたアリーナ「GLION ARENA KOBE(ジーライオンアリーナ神戸)」を中心としたエンターテインメントエリア「TOTTEI(トッテイ)」の一体運営により、神戸の新たなにぎわいエリアの創出を目指しています。

当社は、学校法人同志社 同志社大学(住所:京都府京都市、学長 小原 克博、以下、同志社)と、TOTTEIが生み出す社会的価値や経済的な効果等について調査・分析し考察することを目的に、産学連携の共同研究を実施しました。

この共同研究では、より広い価値の概念に対する評価や検証を行うためのフレームワークとして社会的投資収益率(Social Return on Investment:SROI)を採用し、アリーナ利用者や関係者、周辺エリア事業者、そして行政関係者などへのインタビュー調査や兵庫県内の一般生活者へのWebアンケート調査、そして公開情報などから経済波及効果を分析しました。

【本調査から得られた知見】


 


< TOTTEIが地域にもたらす統合的価値は年間約405億円と算出 >


※年間来場者を推定238.6万人で計算


 


TOTTEIによって周辺に生まれる経済効果は年間約252億円と推計


飲食や宿泊などが含まれる「対個人サービス」を筆頭に「商業」、「輸送機械」といった産業に大きく影響を及ぼすことが明らかになった。


 


なお、TOTTEIが年間来場者目標数300万人を達成した場合、周辺地域にもたらす経済効果は年間約288億円になると推計された。


 


TOTTEIが神戸市に生み出す社会的価値は年間約153億円と推計社会的投資収益率(SROI)値は2.6と測定


(=100円のインプットで260円の社会的価値創出)


神戸市民は TOTTEIによって「心身の健康」に約91億円、「社会の発展」に約39.4億円、「個人の発展」に約29.9億円を享受していると示唆される。


 


TOTTEIによって周辺に生まれる雇用人数は、年間2,420人と推計


経済効果同様に「対個人サービス」、「商業」、「輸送機械」といった産業で多くの雇用が生まれることが明らかになった。


なお、詳細の結果は、同志社スポーツビジネスラボHPで公表しておりますhttps://doshishasportbusinesslab.jp/2025/06/24/report-2/

研究の詳細について

【背景および研究概要】
神戸アリーナプロジェクト(以下、本プロジェクト)は、民設民営のアリーナプロジェクトでありながら、地域活性化への貢献と社会課題解決型アリーナの創出をめざしています。GLION ARENA KOBEを中核施設としたTOTTEI全体を新たに開発していくことによる、地域やステークホルダーへの社会的価値及び経済的価値を算出し、本プロジェクトへの参加・投資の意義を明らかにすることを目的として共同研究を実施しました。

【方 法】
先行研究に基づき、「主要なステークホルダーの特定」「インパクトマップの作成」「インプット、アウトプット、アウトカムを算出」「SROI値を算出」の4つのステージに分けて社会的価値を算出しました。ステークホルダーに対しては、インタビューおよびメールでの聞き取り調査を実施し、地域住民へはWebアンケート調査を実施しました。

インタビュー調査期間:2024年11月14日~2025年1月23日
アンケート調査期間 :2025年2月1日~2025年2月28日

共同研究における体制は、下図の通りとなります。

【分析結果】
TOTTEIが地域にもたらず統合的な価値は、年間約405億円と推計され、その内、経済的価値が約252億円、社会的価値が約153億円と推計されました。また、SROI値は2.6と測定され、これは本プロジェクトに対する100円のインプットが260円相当の社会的価値を創出していることを表しています。